LMスタッフ 小夏エリのちょっとエリ好み

LM文化塾事務局・小夏エリが見た風景、感じた事柄を綴っていきます。

LMスタッフ・小夏エリ 『匠の技』

先週、Lady Madonna文化塾メンバーでおもてなし研究家・福田典子さんのお誘いを受け、老舗浴衣メーカー※1.『竺仙』の見本市に行ってきました。

未発表作品が多く、撮影不可の為、『竺仙』さんの素晴らしい作品をお見せ出来なくて残念ですが、 ※2.日本の匠が作り出す精巧な技術の高さ・細やかさをじっくりと味わいながら鑑賞しました。

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 特に『玉縞』という縞紋様は、一寸に26本(1cmに換算すると約8本)もの縞が染め抜かれていて、遠目からは無地にしか見えないけれど、近寄ると細い縞...

 

が無数に描かれています。それを見て、日本人の粋と美意識の高さを改めて思い知らされ、また、匠の根気のいる作業に溜め息が溢れました。

会場では、浴衣の展示だけでなく、※3.『長板中形』という「両面型付け浸染本藍染」の実演を目の前で拝見し、出来上がった作品に福田さんと二人で声をあげて感動しました。


帰宅後、福田さんが『本物を知るって大事な事よ』と言っていた言葉を思い出し、その言葉の意味を理解し、実感しました。

大量生産の安い製品が幅を利かせる中、先代から受け継いだ技術を端正込めて作る作品が、いかに素晴らしく後世に残していかねばならないかを本物の技術を通して再認識しました。

昨今の価格破壊の問題で、日本の大切な伝統技術を受け継ぐ人が減り、廃業するところも相次いでいます。また、それに伴い、日本の美的センスや感覚が失われつつある事に大変、遺憾に思います。

この現状を如何にして食い止め、日本の素晴らしい伝統文化を後世に伝え、残していくか、私たちの世代、更に、Lady Madonna文化塾としての課題と使命だと思っております。

Lady Madonna文化塾として、今後、どのようにして日本の伝統文化を日本に世界に次世代に伝え・広めていくかを考え、提示し、活動をして参りたいと思っております。皆様の温かなご支援・ご指導の程、宜しくお願い致します。

Lady Madonna文化塾事務局 小夏エリ拝

Lady Madonna文化塾についてはこちらをご覧下さい。

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※1.浴衣メーカー『竺仙』についてはこちらをどうぞ
http://www.chikusen.co.jp/

※2.人間国宝・故児玉博氏の型に現代の名工・浅野榮一氏による手付手染江戸小紋の染め技を紹介したサイトはこちらへ
http://www.chikusen.co.jp/edokomon/extra02.html

※3.長板中形についてはこちらで染め方を写真付きで紹介しています。
http://www.chikusen.co.jp/yukata/nagaita.html